tattoo
tattooってわかりますか。
皮膚を切って色を入れる、ようするに刺青です。
とある女の子のお話。
彼女が初めて入れたのは19才。
首の後ろにアルファベットで " I love mama " と。
この頃、彼女の親が離婚したことにより
母との距離が少し縮まったそうです。
いつまでもこの関係が保てるように。
20才の誕生日が過ぎた頃
胸に八重梔子(くちなし)の花を。白くきれいな花。
梔子の花言葉は「私は幸せです」。
幸せになりたいと、いつでも幸せなんだと、思えるように。
「tattooだなんて思い切ったよな」なんて今になって思うけど
その頃は、そんな形でしか気持ちの表現の方法がなかったのかな。
ある日、体調が優れなかったので
その子は「明日、病院に行く」と母に伝えると
思い出したように母が言います。
「そういえばあんた、入院も手術もできないね」
何故かと聞くと、tattooを入れてるからだと。
「病院も商売だから拒否はしないけど」
恥だなんて思わなかった。
消してしまいたいって思うことはあるけど
入れたことを否定したくなくて。
どんな母でも愛しているし
幸せになりたいと、幸せなんだと
きっとこの先も、ずっと変わらず想い続ける。
でも悲しいことに
皮肉にも母にとって、その子の気持ちは
隠したいようなとても恥ずかしい事。
もう消えない、消せない、大切な気持ち。
tattooってそんなものだったりするのでした。